「あく」の中の無機成分の調理操作による溶出について : 第3報 : ふきの場合
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概要
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フキを茹でて、あく抜きすることにより、無機成分のうちCa、Na、K、Mg、Fe、Cuが、どれ程溶出するかを調べた。フキを純水、1%食塩水及び2%食塩水を用いて3分間茹でた場合の無機成分の溶出率を比較すると、Ca、K、Mg、Fe、Cuともに2%食塩水で茹でた場合の溶出率が1%食塩水より大であった。茹で時間による差、すなわち3分間と10分間茹での溶出率を比較すると、細断して茄でた場合は、Ca、Na、K、Mgとも時間による差は小さかった。長いままで茹でた場合は、Ca、Na、K、Mgともに3分問と10分間では、かなり溶出率に開きがあった。Caは純水3分間では僅かに4〜10%の溶出率であるが、10分間では22〜29%の溶出を示した。Kにおいては3分問では約20%、10分間では約45%の溶出が見られた。フキを長いままで純水で10分間茹でた場合と、2%食塩水で同じく10分間茹でた場合の溶出率を比較すると、Caは純水加では約22〜29%であるが、食塩水では47〜50%、Mgでは純水で10〜20%、食塩水では約40%の溶出で、食塩水の方が大であった。Kは純水と食塩水茹でによる差は45%と44%で小さかった。
- 日本調理科学会の論文
- 1981-10-20
著者
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