生活事象や生活行動に対する小学生の理解(第2報) : 住生活および家庭生活分野を中心に
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概要
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家庭科学習前の子どもたちが,住生活や家庭生活にかかわる生活事象や生活行動について,なにを知り,どのように理解をしているかを明らかにするために,小学校4年生および6年生を対象に調査を行った。結果は次のとおりである。(1)4年生は6年生に比べ,実際に体で感じることや自分の気持ちを中心に,生活事象や生活行動を説明していた。(2)6年生は4年生に比べ,家族との関係を情意的な面からとらえていた。(3)6年生は4年生に比べ,生活事象や生活行動の生活上の意味や,それらが人間や人間の生活に及ぼす影響にまで考えが及んでいた。以上のことから,子どもの知識や理解の仕方を把握し,それらを発展させ,生活者としての視点や科学的な見方を育てていくことが重要であると思われる。そのために,生活のなかでみられる事象や生活行動について,意識的に観察したり実験を取り入れたりしながら,その背景にある科学的な意味に気づいたり考えたりするための機会と場を設定することが,今後の家庭科学習においてもさらに重要であると思われる。なお,本研究の一部は,平成12年度〜13年度科学研究費補助金(12680262)によるものである。
- 2002-04-01
著者
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