心理劇の導入が有効であった過敏性腸症候群の1例
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概要
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筆者らは, 自己の感情や葛藤についての言語化が少なく, 薬物療法や一般精神療法で効果がみられなかった過敏性腸症候群の一例(24歳, 女性)に対して心理劇への導入を行った.心理劇参加後, 患者は, 自己主張をせず集団にあわせてきた自らの適応機制やそれがストレスとなっていたことに気づいて言語化するようになり, 過剰適応してきた職場を退職した後, 症状は著減し治療を終了した.患者の自己認知や自己表現を促した心理劇の要因として, (1)空想と遊び, (2)具体性とアクション, (3)自分を離れて眺めること, が重要であったと思われた.特に(3)のための技法としては, ミラーやロールプレイが有効であると考えられた.
- 日本心身医学会の論文
- 2001-08-01
著者
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皆川 恵子
埼玉医科大学神経精神科
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山内 俊雄
埼玉医科大学精神科
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井上 清子
埼玉医科大学神経精神科
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山内 俊雄
埼玉医科大学
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山内 俊雄
埼玉医科大学・医学部・医学科・精神医学講座
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山内 俊雄
埼玉医科大学 精神医学
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山内 俊雄
国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター
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井上 清子
埼玉医科大学精神医学教室
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