糖質とアミノ酸を加熱油脂中で反応させて得られる褐変物質の抗酸化能
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概要
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D-糖質とL-アミノ酸をとうもろこし油あるいはリノール酸エチル中で175℃, 5分間反応させた後, 濾別して不溶物を除いた。得られた褐変物質(BP)の新鮮とうもろこし油あるいは新鮮リノール酸エチルに対する抗酸化性を調べた。(1)各種アミノ酸のうち, メチオニン由来のBPに最も強い抗酸化能がみとめられた。(2)グルコースとメチオニンの混合割合は等モル比の試料が最も有効であった。(3)新鮮油脂に添加したBPの濃度が高くなるにつれて抗酸化能は増したが, その濃度は10%程度が適当であろうと思われた。(4)各種糖質のうち, ジヒドロキシアセトン由来のBPの効果がとくにすぐれていた。次いでグリセルアルデヒドそして六炭糖あるいは五炭糖の順であった。(5)ジヒドロキシアセトンとメチオニンとから得られたBPはδ-トコフェロールと同程度の誘導期を示した。また, フォスファチジルコリン共存下でこのBPの抗酸化力はδ-トコフェロールよりも強力であった。
- 福岡女子大学の論文
- 1983-01-30
著者
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