「我は蜂起者にして生命なり」 : 『ユリシーズ』第6挿話にアイルランド愛国主義を読む
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ジェイムズ・ジョイスは、『ユリシーズ』に関してこう語った : 「もしダブリンが破壊されても、この小説を読めば再建が可能だ」。ブルームを乗せた葬式馬車は確かにサックヴイル通りを進んでいるのに、なぜか彼は有名な中央郵便局や賑やかな通りの様子を伝えようとしない。また、グラスネヴィン墓地での葬式参列中には、彼は土葬死体が腐乱する様子を次々と妄想していく。本稿では、この挿話に1916年の復活祭蜂起をはじめとする独立戦争の祥子(愛国主義)を読み込んでいる。
- 1999-12-31
著者
関連論文
- 「そして私は憎まれ、迫害されている民族に属している」 : 『ユリシーズ』における反ユダヤ主義
- 『ジァコモ・ジョイス』における反ユダヤ主義と反フェミニズム
- レオポルド・ブルームはユダヤ系フリーメイソンなのか?
- 進行中の「蟻とキリギリス」と『死者の書』 : Finnegans Wake 試論
- Nationalism in Ulysses and Kenji Miyazawa's Works
- 『ユリシーズ』第7挿話論 : フェニックス公園殺人事件とスティーヴンのプラムの寓話
- 『ジァコモ・ジョイス』における反ユダヤ主義と反フェミニズム
- 「我は蜂起者にして生命なり」 : 『ユリシーズ』第6挿話にアイルランド愛国主義を読む
- Diaspora Jews in Joyce's Dublin : Irish Jewish Lives Described in Ulysses
- How Did Buddhism Influence James Joyce and Kenji Miyazawa?
- イスラエル的及びイスラム的要素でダブリンを描く : ジェイムズ・ジョイスの多国籍モダニティ
- 「快い哲学」 : ジョイス作品における宗教的アイデンティティの和解
- アイルランド性のアジア性を意識すること : ジョイス周辺のアイルランド人オリエンタリストたち
- CALL English Courses in the General Studies Program : A Case Study in Iwate Prefectural University
- CALL English Courses in the General Studies Program: A Case Study in Iwate Prefectural University
- Mediterranean Joyce Meditates on Buddha