工芸技法を伝える模型と教材の役割 : 木材工芸技法の伝達における模型の活用を例に
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概要
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工芸教育における技法の伝達方法は,主に指導者が「実際にやって見せる」方法であった。それ以外にも様々な形で教材が用意され,伝達の手段として利用されてきた。しかし,指導者の「動き」による指導方法は初心者である学習者にとって必ずしも十分とはいえない問題を含んでいる。一つは指導者の内に蓄積された制作知や技能が,「形あるもの」となって外に表されないこと,そして指導者のやって見せる方法の中に,彼の能力を支援するものとして「環境」の存在が隠れてしまっているという点である。指導者は技能を模型という形で分解して外に出し,そしてそれを制作環境の中に置くことで教材となり得ること,更に伝達の場面で使われる模型の果たす役割,そしてそれが置かれ利用される場と指導者が一体とならなければ,本当の意味で伝える活動にならない点を述べる。
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