改良キノン添加アルカリ蒸解に関する研究(第1報)

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概要

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アントラキノン添加アルカリ蒸解法は,クラフト蒸解法に代わる新しいパルプ化法として注目されている。そこで,従来のクラフト蒸解法およびソーダ蒸解法とアントラキノンを添加したそれぞれの蒸解法と蒸解条件を変えて比較検討した。パルプ収率,残留リグニン量,構成糖および粘度を測定し,アントラキノン添加による影響を調べた。その結果,アントラキノン添加蒸解は脱リグニン促進と炭水化物安定化の点で有効で,特にソーダ蒸解において顕著であった。また,アントラキノン添加率の増加は,ソーダ蒸解では炭水化物収率,クラフト蒸解では脱リグニンにおいてあまり効果が認められず,アントラキノンの添加量は少量でよいと結論した。さらに,アントラキノン添加効果は水硫化イオンの含有量に影響することを認めた。
岐阜大学の論文
1988-12-25

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