大学生の死のイメージに関する研究 : TEG・Self-Esteem・身近な人の死の経験による分析
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概要
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本研究の目的は,大学生における死のイメージを明らかにし,自我状態とSelf-Esteemとの関連を明らかにすることである。対象は,国立G大学教養教育科目「ストレスと健康」履修者で,本研究参加に同意が得られた155名。方法は,東大式エゴグラム(TEG)と菅訳RosenbergのSelf-Esteem 10項目,研究者が柏木の報告をもとに作成した死のイメージに関する質問紙を用い,自記式で調査を行った。結果,死のイメージの中で,最も多くの学生が1位に選択したのは「怖い」で,次に「寂しい」「苦しい」「安らか」「美しい」の順であった。また,SE平均値は24.7±4.8であった。 SE得点が25点以上を示した群を高群としたところ,SE得点高群は,死を「安らか」とは捉えにくい傾向にあった。がん告知については,8割の学生が希望しており,希望しない群のうち6割は死のイメージで「怖い」を第1位に選択していた。身近な人の死の経験別では,未経験群の約4割が「寂しい」を第1位に選択していた。また,経験群は未経験群に比して,「美しい」よりも「寂しい」の項目を選択した人数が有意に多かった。本研究結果より,大学生の死のイメージが明らかになり,死生観を深く掘り下げた研究の必要性と効果的な学生指導が重要である事が示唆された。
- 群馬大学の論文
著者
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藤野 文代
岡山大学医学部保健学科
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藤野 文代
群馬大学保健学科
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林 かおり
群馬大学医学部保健学科
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林 かおり
広島大学医学部保健学科
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藤野 文代
群馬大学医学部保健学科
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齋藤 英子
群馬大学大学院医学系研究科保健学専攻
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