<原著>HIV感染症に関する看護大学生の意識変化 : 講義前後の比較

概要

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今後の看護学生への感染症教育のあり方を明らかにするため, 医療従事者となる看護学生56名を対象に, Human Immunodeficiency Virus(以下HIVとする)感染症に関する講義を行い, 前後でその認識にどのような変化がみられるかを調査した。割合に関する検定(Z検定)を行い結果として以下のようになった。(1)HIV感染症は恐ろしくて危険な疾患(P<0.05で有意に講義後減少), (2)正しい知識があれば恐れることはない疾患(P<0.01で有意に講義後増加), (3)特別視してしまう疾患(4)他の疾患患者と同等に扱うべき(両回答共講義前後の有意差は認められなかった)であった。又講義後, (5)看護学を学ぶ者として疾患や患者に対して正しい知識をもつこと, (6)正しい知識を一般に伝える役割が自分達にあるという社会的な面に目を向けられた回答が存在した。以上の結果より, HIV専門看護婦による講義は効果があったと考察できた。今後もHIV感染症のような特色のある疾患を理解するための講義と工夫が必要と考察された。