床頭台の清潔に関する細菌学的検討 : 院内感染予防の視点から
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概要
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看護婦の行う看護業務の一つとして患者の生活環境を整える病室の環境整備がある.その中で, 日常患者が必ず使用する床頭台の清潔に注目した.床頭台の清潔保持が現状ではどのように行われているのか, その効果はどのようなものなのかを明らかにすることを目的とした.<BR>一次研究として, 病棟で実際行われている床頭台の清潔保持についての実態調査を観察及び看護婦に対するアンケートにより把握した.次に二次研究として入院患者数名を選択し, その患者の床頭台の清潔保持ケア前後に微生物学的に検体を採取した.以上の結果から清潔保持の効果を検討し, 以下の事項が明らかになった.<BR>1. 床頭台の清潔保持は必要であるとアンケート調査により調査依頼をした看護婦全員が回答した.<BR>2. 床頭台の清潔保持ケアを行う時間帯, 使用物品は同一であった.<BR>3. 方法は看護婦により個人差があり特定のものではなかった.<BR>4. ケア前にはほとんどの患者の床頭台の検体採取部位のどこからか何らかの細菌類が検出された.<BR>5. ケア後には何も検出されない床頭台が多かった.<BR>6. 薬剤感受性試験では抗生剤に耐性を持つ細菌も検出された.<BR>7. ケア後検出菌が少ないことから, 看護婦により清掃の手順に差はあるが, その効果と必要性は証明された.
著者
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