重水素標識グルタミン酸の立体選択的合成
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概要
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近年,蛋白質・核酸など生体高分子化合物の構造解析の手段として核磁気共鳴(NMR)法が注目されているが,生体高分子のNMRスペクトルは非常に複雑となり,解析の基本となるシグナルの帰属は極めて困難である。この問題を解決する最も有効な手法が安定同位体標識法である。即ち,天然存在比の低い^<13>C,^<15>Nなどを積極的に導入して特定部位のシグナル強度を増大させたり,重水素を導入して不要なシグナルを消去することにより有用な構造情報を選択的に抽出することが可能となる。これまで本研究室では,重水素標識フェニルアラニンおよびチロシンの合成を行い芳香族領域のシグナルの帰属を飛躍的に容易にした。またタンパク質側鎖の構造情報を得るためβ位を立体選択的に重水素標識した各種アミノ酸の合成を行いタンパク質中のx^1アングルに関する情報を容易に得ることが可能となった。一方,側鎖末端に官能基を有するアミノ酸は酵素の活性中心に存在することが知られている重要なアミノ酸であるが,特にグルタミン酸やリジンなど長鎖アミノ酸の同位体標識はその合成の困難さからほとんど検討されていない。そこで本研究では,光学活性なピログルタミン酸誘導体をテンプレート骨格とする長鎖アミノ酸側鎖のβ,γ位の立体選択的重水素化を検討した。今回は(2S,3S,4R)-一グルタミン酸-3,4-d_2の高立体選択的合成を確立したので報告する。
- 東海大学の論文
- 1997-03-30
著者
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大場 真
東海大学開発工学部素材工学科
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西山 幸三郎
東海大学開発工学部素材工学科
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大場 真
Department of Material Science and Technology, School of High-Technology for Human Welfare, Tokai Un
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西山 幸三郎
Department of Material Science and Technology, School of High-Technology for Human Welfare, Tokai Un
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寺内 勉
Department of Material Science and Technology, School of High-Technology for Human Welfare, Tokai Un
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西山 幸三郎
Department Of Material Science & Technology School Of High-technology For Human Welfare Tokai Un
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