不飽和オルトピログルタミン酸エステルを用いる非タンパク性アミノ酸の立体選択的合成
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概要
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不飽和ピログルタミノール誘導体は天然物など光学活性化合物の合成中間体として広く用いられており,その有用性が認められているが合成上の問題から大量合成は困難とされている.本研究では不飽和ピログルタミン酸ABO エステルを新規なキラルテンプレートとして設計し,その合成に成功した.ABO 基は,α位のラセミ化を防ぐだけではなく酸加水分解によって容易にカルボキシル基を再生できる上,その立体的な嵩高さによって隣接する炭素-炭素2 重結合への付加反応の立体を制御することができる.本研究では不飽和ピログルタミン酸ABO エステルの立体特異的シクロプロパン化およびMichael 付加を利用して,既に生理活性を持つことが報告されている幾つかの化合物を含め,多くの非タンパク性アミノ酸の立体選択的合成に成功した.
- 2011-03-31
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