<原著>在宅で近親者を看取った介護者の喪の過程と知覚されたソーシャルサポートとの関連性
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概要
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本研究は在宅で近親者を看取った介護者の喪の過程と知覚されたソーシャルサポートの関連性を検討した, 対象者は死別後半年から3年以内の介護者92名であった.分析はサポートを種類別,時期別の観点からみるとともに, その質と量についても取り上げた.そして悲嘆反応の出現, その回復の様子をはかる尺度として日本版POMSの短縮版を使用した.さらに介護者にとって適切なサポート提供者を調べ,加えて喪の過程におけるサポート認知や悲嘆感情を左右する個人的環境要因についての検討も行った.その結果は以下の通りであった.(1)情緒的, 情報的サポートの量が混乱気分や, 揮うつ気分などのネガティブな感情を緩和し, 活気感情を増大させた.(2)介護者に高い満足感を認知させる適切なサポート提供者の特徴は同居家族と別居家族とでは異なり, 前者は情緒的, 手毅的, 情報的サポートを, 後者は経済的サポートを提供していた.(3)介護者のサポート認知や悲嘆感情を左右する要因として, 在宅療養の決定者との関連がみられ, 家族による決定は情緒的, 経済的サポートによる満足感の認知を高くした可能性が示唆された.
- 1999-06-25
著者
-
進藤 貴子
川崎医療福祉大学医療福祉学部臨床心理学科
-
平山 賀美
川崎医療福祉大学院医療福祉学研究科
-
金光 義弘
川崎医療福祉大学医療福祉学部臨床心理学科
-
金光 義弘
川崎医療福祉大学
-
平山 賀美
川崎医療福祉大 大学院
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