<原著>頚椎間歇牽引が皮膚血流, 皮膚温度に及ぼす影響
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概要
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頚椎間歇牽引は物理療法として, 頚部の整形外科的疾患によく用いられる.しかし, 牽引方法(牽引量, 治療時間, 牽引肢位)については, 統一された基準がない.またその効果判定には患者の自覚症状を用いるしかなく, 特に不快感や症状の悪化がないかぎり漫然と継続される傾向にある.今回は非侵襲的な方法を用いて, 頚椎間歇牽引の効果を客観的データとして把握するための測定を行なった.対象者は頚椎に疾患を持たない成人24名(男女各12名, 平均年齢21.6歳)とした.方法は各対象者の体重の6分の1の牽引量で, 頚椎間歇牽引を10分間行い, 牽引前, 牽引中, 牽引後のそれぞれの期間の頚部皮膚血流量および皮膚温度, 手指血流量および皮膚温度, ならびにgalvanic skin response(GSR)を計測した.牽引により, 手指血流量および手指皮膚温度の有意な減少を認めた.牽引による各測定値は個人差が大きかった.この理由は, 各個人によって皮膚血流を調節する皮膚交感神経が血管収縮線維に対し亢進的に働くか, あるいは抑制的に働くか異なるためと考察した.従って, 今回の測定値を客観的データとして治療効果の判定に用いる場合には, 各個人のデータの特徴を把握した上で治療前後の比較や治療中の経時的変化を捉えることが必要であると考えた.
- 2001-08-25
著者
-
国安 勝司
川崎医療福祉大学医療技術学部リハビリテーション学科
-
西本 千奈美
川崎医療福祉大学医療技術学部リハビリテーション学科
-
西本 哲也
川崎医療福祉大学医療技術学部リハビリテーション学科
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西本 哲也
川崎医療福祉大学リハビリテーション学科
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国安 勝司
川崎医療福祉大学医療技術学部
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西本 哲也
川崎医療福祉大 医療技術 リハビリテーション学科
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西本 千奈美
川崎医療福祉大学
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国安 勝司
川崎医療福祉大学リハビリテーション学科
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