足関節底背屈運動が腓腹筋の血行動態に及ぼす影響について
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概要
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深部静脈血栓症は,医療現場やエコノミークラス症候群の想定される状況下において,安静臥床や長時間の座位等の不動により発症し,重篤なケースでは肺塞栓をも引き起こすことで問題となっている.深部静脈血栓症は肺塞栓症を引き起こす場合もあり,効果的な予防が必要である.今回は11名の健常若年者を対象に右足関節底背屈運動を1秒間に1回のペースで20回行わせ,これを3セット実施し,レーザー組織血液酸素モニターを用いて足関節底背屈運動中の腓腹筋の血流や末梢循環動態の変化について測定した.その結果,酸化ヘモグロビン(以下,Oxy-Hb)は安静時と比べて運動中に増加し休息中には減少する傾向が見られたが,有意な変化は認められなかった.脱酸化ヘモグロビン(以下,Deoxy-Hb)は安静時と比べて,運動中では有意な減少が認められた.また,Deoxy-Hbは運動中と比べて,休息中では有意な増加が認められた.総ヘモグロビン量(以下,Total-Hb)は運動前後にて有意な変化は認められなかった.今回の結果から,足関節底背屈運動は血流のうっ滞の改善に効果があることが示唆された.
著者
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国安 勝司
川崎医療福祉大学医療技術学部リハビリテーション学科
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渡邉 進
川崎医療福祉大学 医療技術学部リハビリテーション学科
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藤田 大介
川崎医療福祉大学医療技術学部リハビリテーション学科
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森 明子
川崎医療福祉大学医療技術学部リハビリテーション学科
-
森 明子
兵庫医療大学リハビリテーション学部理学療法学科
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渡邉 進
川崎医療福祉大学医療技術学部リハビリテーション学科
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国安 勝司
川崎医療福祉大学医療技術学部
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藤田 大介
川崎医療福祉大学 医療技術学部 リハビリテーション学科
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国安 勝司
川崎医療福祉大学リハビリテーション学科
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渡邉 進
川崎医療福祉大学 医療技術学部 リハビリテーション学科
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