兵庫県における生活改善普及事業の展開と意義:姫路市六九谷生活改善実行グループの活動を中心に
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概要
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日本の農業改良普及事業の中で生活改善普及事業のあり方を明らかにするため,まず,兵庫県下の生活改善実行グループの実践活動を通してその歴史的展開と意義について検討した。生活改善普及事業は,農業改良普及センターを中心に普及活動が行われ,各地域では生活改善実行グループがその活動に取り組んで,農村社会に多面的な貢献をしてきたことがわかる。当時の生活改善普及活動の対象は農家の家庭生活であり,生活の3要素といわれる衣,食,住の技術的改善が中心となった。それは,農作業衣の改善,保存食の改善,かまどの改善などから始まった。また,農家の主婦によって結成された生活改善実行グループの組織的活動の中で主婦の生活に対する意識も大きく変化するなど様々な成果をあげてきた。今後,生活改善普及事業が農村地域の発展に役立つためには,普及センターと普及職員の効率的な配置,生活改善普及事業に対する適切な予算の配慮,試験研究および各研究機関との連携した研究体制の整備等が求められている。
- 神戸大学の論文
- 1997-01-30
著者
-
保田 茂
神戸大学農学部食糧生産管理学
-
保田 茂
神戸大学農学部食料生産管理学
-
魯 采瑛
大学院自然科学研究科博士後期課程
-
魯 采瑛
神戸大学大学院自然科学研究科博士後期課程
-
保田 茂
神戸大学農学部食料環境経済学研究室
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保田 茂
神戸大学農学部
-
魯 采瑛
神戸大学大学院
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