靴用甲材料としてのクロム革の物理的性質に及ぼすクロムと脂肪分の効果 (II) : 乾圧熱抵抗性に及ぼす影響
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概要
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異なったクロム鞣剤の量, 加脂剤の種類およびその量をもつクロム甲革に及ばす乾圧熱処理の影響を, その物理的性質の変化から考察した。1. 乾圧熱処理により, クロム甲革の引張強さは増加し, 伸びは減少したが, それらの変化は圧熱時間15分間でほぼ最大に達っした。これらのことより, 直接加硫圧着法で革靴を製造する場合, 温度140℃, 圧力80±5kg/(cm)^2とすれば15分以内で底ゴムの最適加硫が得られるような加硫条件が必要と認められた。2. クロム鞣剤の量は, 乾圧熱処理によるクロム甲革の引張強さおよび伸びの変化に影響し, 特にCr_2O_3含量約3.0%および6.5%(無水物として : クロム処理量は6%および28%)のものに比し, Cr_2O_3含量約4.5%(無水物として : クロム処理量は12%)のものが, 乾圧熱処理後のクロム甲革の引張強さおよび外観熱変化の程度を減少した。3. 加脂剤の種類は, 乾圧熱処理によるクロム甲革の引張強さの変化に影響し, 特に遊離脂肪が増加すると, 乾圧熱処理後のクロム甲革の引張強さ変化の程度を減少した。
- 神戸大学の論文
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