全身反応動作に及ぼす呼吸相の影響
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概要
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本研究は、全身反応動作に及ぼす意図的な呼吸調節の影響について観察するとともに、検者の合図後の刺激呈示間隔(5秒・10秒・15秒)の影響についても検討した。その結果、内側広筋の筋放電開始時間は、止息条件・呼息条件・吸息条件の順に遅延し、呼吸3条件間でそれぞれ有意な差が認められた。しかし、EMD・動作時間および力積については、呼吸条件間に一定の傾向が認められず、各条件間に有意な差は認められなかった。このことは、呼吸相を制御することによって、筋放電開始時間が変化し、このことが全身反応時間に影響を及ぼすことを示唆している。また、腹直筋の筋放電開始時間は、いずれの呼吸条件においても内側広筋の筋放電開始時間に比較して約50ms遅延した値であり、全身反応動作においては脚筋が始動してから体幹の筋が連動して作用することが明らかとなった。さらに、刺激呈示間隔による全身反応時間への影響については、いずれの呼吸条件においても有意な差が認められなかったが、これは15秒と比較的短時間内での差異を比較したものであり、時間間隔についてはさらに時間を延長して検討する必要があるものと考えられる。
- 三重大学の論文
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