現代ドイツにおける「良い学校」に関する実証的学校研究と学校開発理論 : 共同性と連帯を基調とする教育改革の歴史的・理論的背景
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概要
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本稿は,圧倒的勢いで迫りつつある競争と効率性を基調とする新自由主義(市場自由主義)による教育改革に抗して,共同性と連帯に基づく<開かれた公共空間>としての学校づくりと教育改革の糸口を探るという課題意識の下に,現代ドイツにおける教育改革の歴史的背景を成すと考えられる二つの教育学研究の営為とその特質を分析したものである。1990年代以降の現代ドイツにおいては,市場原理の導入に象徴されるアングロ・サクソン諸国における教育改革とは異なり,あくまでも共同性と連帯を基調とする学校づくりと教育改革が展開されている。こうした特質を有する現代ドイツの教育改革は,1970年代中頃から開始された「良い学校」ないし「学校の質」に関する実証的な学校研究と,その成果を継承しつつ「良い学校」の実現に向けたより具体的な方法を提示する学校開発理論という,二つの教育学研究の営為を背景として展開されているものである。
- 弘前大学の論文
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