乳牛の組織別コリン量ならびに肝臓のコリン, グリコーゲン, トリグリセリド量と肝臓病の関係

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概要

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肝臓病でのコリン栄養を解明する目的で健康な乳牛の組織別（骨格筋3ヵ所，心筋，肝臓，腎臓）の総コリン，遊離コリンとグリコーゲン量を比較した．つぎに乳牛40（肝疾患24含む）頭の剖検時に肝臓を3ヵ所ずつ採取して総コリン，遊離コリン，グリコーゲンおよびトリグリセリド（TG）を測定した．総コリンは肝臓で最高（平均0.25％ ; 新鮮重比），心筋および腎臓が続き，骨格筋でもっとも低かった．遊離コリンは腎臓（0.01〜0.03％），ついで肝臓（0.01％）で高く，骨格筋や心筋では非常に低かった．肝臓の総コリン量には疾病でも明瞭な差がなかった．極端な例を除き脂肪肝では必ずしも遊離コリンの減少を認めず，他の肝臓病例では逆に上昇した．肝臓のグリコーゲンやTG量いずれも総コリン，遊離コリン量と明瞭な関係を示さなかった．総コリンに較べて肝臓の遊離コリン量には変動が大きいうえ，その変化は肝臓病態によって一様でなかった．
2005-02-25

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