超音波ドプラ法にて動脈血流陰性・門脈血流増加を呈したB型劇症肝炎の1例 : Necropsy による門脈域の動脈と門脈の組織学的検討

元データ 2009-08-25 社団法人 日本肝臓学会

概要

我々は,超音波ドプラ法にて肝動脈血流が検出されず,逆に門脈血流速度が46.3 cm/sと異常な増加所見を呈しながら,入院後わずか9日間で不幸な転帰をたどられた54才男性のB型劇症肝炎の一例を経験した.Necropsyにより得られた肝組織の病理組織学的な所見では,肝実質ではほとんどの肝細胞が変性ないし壊死しており,肝実質,門脈域の両者に,リンパ球を主体とする炎症細胞の浸潤が瀰漫性に認められた.門脈域に認められた血管腔に血栓等の閉塞所見はなかった.門脈域(n=20)に認められた動脈血管本数は,1.6±0.9(0∼4)本であり,また,門脈血管径に対する動脈血管径の比率は,0.18±0.20(0.03∼0.72)であった.これらは,既報と比べると動脈血管数が少なく,内腔が狭小化していると考えられる所見であった.組織学的に確認された動脈血管数の減少,動脈血管径の狭小化という組織像は,ドプラ法で捉えられた動脈血流陰性・門脈血流増加という特異な血流動態を反映していると考えられた.

著者

今井 幸弘 神戸市立医療センター中央市民病院病理科
今井 幸弘 神戸市立中央市民病院病理
猪熊 哲朗 神戸市立医瞭センター中央市民病院消化器センター内科
岡田 明彦 神戸市立中央市民病院 消化器センター内科
河南 智晴 神戸市立医瞭センター中央市民病院消化器センター内科
河南 智晴 神戸市立医療センター 中央市民病院 消化器センター内科
河南 智晴 三木市民病院内科
今井 幸弘 神戸市立医療センター中央市民病院病理部
今井 幸弘 神戸市立中央市民病院 核医学科
白根 博文 神戸市立医療センター中央市民病院臨床病理科
杤尾 人司 神戸市立医療センター中央市民病院臨床検査技術部
杤尾 人司 神戸市医療センター中央市民病院臨床検査技術部
木本 直哉 神戸市立医療センター中央市民病院消化器センター内科
岡田 明彦 神戸市立医療センター中央市民病院消化器センター内科
今井 幸弘 神戸市立医療センター中央市民病院 免疫血液内科
杤尾 人司 神戸市立中央市民病院
岡田 明彦 神戸市立医瞭センター中央市民病院消化器センター内科
今井 幸弘 神戸市立中央市民病院臨床病理科
木本 直哉 神戸市立中央市民病院
杤尾 人司 神戸市医療セ 中央市民病院 臨床検査技術部
岡田 明彦 神戸市立中央市民病院消化器内科
岡田 明彦 神戸市立医療センター中央市民病院 臨床検査技術部
猪熊 哲朗 神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科
木本 直哉 神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科
河南 智晴 神戸市立医療センター中央市民病院消化器センター内科
猪熊 哲朗 神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科
岡田 明彦 神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科
木本 直哉 神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科

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