乾草蛋白質の第一胃内分解率に及ぼす給与乾草の影響

概要

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乾草蛋白質の第一胃内分解率(dgCP)に及ぼす給与乾草の影響を検討するため,4種類の乾草(イタリアンライグラス,IR;バーミューダグラス,BG;スーダングラス,SGおよびアルファルファ,AL)をラテン方格法によりめん羊に自由採食させた.乾草蛋白質の第一胃内分解は,in situ法により測定した.第一胃内容物の通過速度は,クロムで媒染した中性デタージェント繊維により測定した.乾草単独給与時に乾草蛋白質の第一胃内分解率を測定した場合,給与乾草による測定値の有意な違いは認められなかった.各乾草給与の測定の平均値には,比較的大きな変動が認められた.測定試料と同じ乾草を給与して測定した場合には,測定値の変動が小さい傾向にあった.AL給与時にイネ科乾草の測定を行なうと,測定値の変動が大きくなる傾向にあった.粗蛋白質の消化率および乾物の第一胃内分解率とdg価との間に比較的高い相関関係が認められた.推定精度は低いが,乾草蛋白質の第一胃内分解率(dgCP)の概数値を粗蛋白質の消化率(CPdig)から以下の式で算定できる.dgCP=0.195+0.86(±0.14)CPdig, r2=0.669, s.e.±0.012.
社団法人日本畜産学会の論文
1995-01-25