1-MCP処理による脱渋処理したカキ'蓮台寺'果実の軟化防止

概要

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脱渋処理後の異常軟化が品質上問題になっているカキ'蓮台寺'に対して, エタノール脱渋後に20μL・L^<-1>の1-メチルシクロプロペン(1-MCP)処理を20℃で24時間行ったところ, '蓮台寺'果実の軟化が抑えられ, 貯蔵期間が無処理果よりも8日間延び, 1-MCPが'蓮台寺'果実のエタノール脱渋後の急速な軟化を抑えることが示された.この際に, 果実のエチレン生成量と呼吸量には1-MCP処理の影響は認められなかった.1-MCP処理を行った果実では, 可溶性固形物量の増加, 生重量の低下, 果皮の着色の抑制が認められた.さらに, 細胞壁分解酵素の活性を測定した結果, ペクチンメチルエステラーゼ活性が抑えられたが, β-ガラクトシダーゼ活性については, 1-MCP処理5日後までしか抑制効果が認められなかった.ポリガラクツロナーゼ活性は一部抑制された.本研究で用いた1-MCPは20μL・L^<-1>と比較的高い濃度であったものの, 果実品質への悪影響は認められなかった.
2005-05-15