大学体育授業が学士力とメンタルヘルスに与える影響 : 汎用的技能と態度・志向性に着目して

概要

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本研究は，大学体育授業が学士力に与える影響を明らかにすることを目的とし，汎用的技能と態度・志向性に焦点を当て，「授業外学習・活動」，「学生間コミュニケーション」，「授業の楽しさ」を意図した体育授業の効果と大学生活のメンタルヘルスとの関係性が調査された．その結果，体育授業の影響度が明らかにされ，特に「日常の大学生活」，「人との交流」，「人との協力」の項目で約８割の学生が「より良くなった」と回答していた．また，学士力の汎用的技能と態度・志向性の調査から，「コミュニケーションスキル」，「リーダーシップ」，「問題解決力」，「チームワーク」において体育授業の効果が示唆された．さらに，体育授業により改善された学士力と，「日常生活のリズム」，「学生生活の充実感」，「自分への自信」といった大学生活のメンタルヘルスが密接に関係していることが明らかとなった．これらの結果から，「授業外学習・活動」，「学生間コミュニケーション」，「授業の楽しさ」を意図した体育授業が，学士力の汎用的技能と態度・志向性に影響を及ぼし，大学生活のメンタルヘルスが改善されることが示唆された．