GPSを用いた放牧牛のエネルギー消費量推定法と心拍数測定による推定法との比較

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概要

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放牧牛の心拍数（HR）と行動データを数日間，継続的に測定して，GPSによる移動情報から推定したエネルギー消費量（EE<SUB>GPS</SUB>）と従来のHRを用いて推定したエネルギー消費量（EE<SUB>HR</SUB>）とを比較した．放牧牛の首にGPS, 脚部にIceTag<SUP>TM</SUP> Sensor, 胸に心拍計を装着し，歩行速度，移動傾斜角度，歩数，佇立時間，HRを取得し，また気象庁より気温データを収集した． EE<SUB>GPS</SUB> の推定には歩行速度と移動傾斜角度を用い，EE<SUB>HR</SUB> の推定にはHRを用いた．その結果EE<SUB>GPS</SUB> とEE<SUB>HR</SUB> は，それぞれ518∼546，667∼867（kJ/BW<SUP>0.75</SUP>・日）であり，EE<SUB>GPS</SUB> とEE<SUB>HR</SUB> の相関係数は0.412∼0.646と中程度であった．また，放牧時にEE<SUB>HR</SUB> に影響を与える主要因は歩数，気温，佇立時間である一方，EE<SUB>GPS</SUB> には歩行以外の要因によるエネルギー消費量の変化が反映されないことが示された．

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