転倒恐怖者の移動能力と生活状況に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The objective of this study is to clarify conditions of daily living and physical function of elderly women who have a fear of falling.<BR>From May 2002 to July 2002, we studied elderly women aged 65 or above living in Kitamimaki-Village in Nagano Prefecture. Of the 824 targeted population, 274 were studied, which accounted for 33.4%. The 10-m walking time, the maximal step length and the 40-cm step test were studied to measure the Good Walker's Index and the tandem gait test was used to detect balance capability. A questionnaire administered through an interview elicited information on the number of falls during the past year, presence of fear of falling, degree of satisfaction in daily life, physical activity, reason for living, and fall-related self-efficacy. Here the fear of falling is defined as anxiety and fear sufficient to suppress activity in order to avoid a fall, even when the subject is capable of maintaining a normal lifestyle. Based on this definition, the study sample was divided into two groups: a group having fear of falling (F group) and the other not having such fears (N group). Furthermore, we carried out discriminant analysis using fear of falling as an independent variable and 8 explanatory variables owning no multicollinearity.<BR>The average age of the F group (77.2±6.6 yrs.) was significantly higher than that of the N group (74.3±6.3 yrs., p<0.001). Moving ability and balance capability of the F group were significantly lower than that of the N group in all survey items (p<0.001).<BR>The frequency of falling during the past year was significantly higher in the F group (2.1±10.4 times) than in the N group (1.3±8.9 times). The F group also showed a significant lowness in both daily physical activity and satisfaction in daily life.<BR>The 19 survey items for fall-related showed a significant difference in the two groups. Discriminant analysis resulted in a 75.2% apparent error rate and eigenvalues of 0.200 (p<0.001). The order of discriminant function coefficient was 1) sitting and standing, 2) airing sleeping mattress, and 3) taking a bath. These actions are characterized by large burdens on lower extremity muscles, the necessity to balance on one leg, the carrying of heavy objects and the vertical movement of the center of gravity. Any of these actions may cause a loss in balance.<BR>As a result of the investigation of capabilities related to motion and balance, we extracted the following factors related to fear of falling: age, walking, standing up and sitting down, taking a bath and carrying heavy objects. In overall our study suggested that safely participating in such daily activities would contribute to the recovery and maintainance of confidence that a fall would not occur, and it would lead to appropriate repeated exercise considered as training to prevent a fall.
著者
-
岡田 真平
一般財団法人身体教育医学研究所
-
上岡 洋晴
身体教育医学研究所
-
岡田 真平
身体教育医学研究所
-
奥泉 宏康
東京厚生年金病院 整形外科
-
小松 泰喜
東京厚生年金病院
-
上内 哲男
東京厚生年金病院 整形外科
-
征矢野 あや子
東京大学大学院医学系研究科地域看護学分野
-
征矢野 あや子
東京大学大学院医学系研究科
-
武藤 芳照
東京大学大学院 身体教育学講座
-
中西 和仁
中西医院
-
半田 秀一
北御牧村温泉診療所
関連論文
- 女性介護者における腰痛の実態と関連要因に関する横断研究
- 地域在住高齢者における転倒予防自己効力感とHDLコレステロール及び身体能力との関連 : 小菅村横断研究
- 成人男性の温泉入浴状況と健康状態に関する横断的研究--ホワイトカラーとブルーカラーの男性を対象として
- 高齢者を対象とした生活・運動指導による介入研究 : −移動能力と血清脂質への影響−
- 過疎・高齢化の進む農山町村における地域診断と医療費関連指標の検討
- 15G31018 病院内での「転倒予防教室」の試み
- 80D40806 高齢者の移動能力の測定・評価法 : 健脚度の開発
- 小規模地方自治体における医療費関連指標に関する地域診断と相関分析--総務省類型による町村1-1を対象として
- 温泉による運動器疼痛の治療効果に関する非ランダム化比較試験のシステマティック・レビュー
- 最大一歩幅によるダイナミックな移動からスタティックな直立状態に至るまでの姿勢制御に関する研究 : 高齢者と若年者の比較から
- 温泉に関する研究の質を高めるためのチェックリストや声明の活用の意義 : 疫学・臨床研究のエビデンス・グレーディングと研究デザイン
- 高齢者福祉施設 (従来型ケアハウス) 入居者への運動・生活指導による効果の検証
- 長野県東御市住民の血清亜鉛濃度の実態 : 都市圏と農村圏での差異について
- 温泉による運動器疾患の予防効果に関するコホート研究のシステマティック・レビュー
- 10-24-54B01-02 温泉利用と生活・運動指導を組み合わせた保健・介護予防事業に関する基礎的研究 : 温泉についての無作為化比較試験(RCT)のレビュー(10 保健,一般研究発表)
- 「とうみ食育の里プラン」推進に向けた課題の検討
- 県内自治体・広域連合の国保老人医療費・介護保険費用のモニタリング方法の検討
- 田園都市住民の血清亜鉛値の実態と血清亜鉛値改善に向けての教育活動の影響について : 住民集団健康診査時の1773名の血清亜鉛値調査(東御研究)より
- 長野県北御牧村村民の血清亜鉛濃度の実態
- 特別寄稿 地域の温水プールを活用した新しい大学教育の試み--短期集中型の総合的健康教育の実践例
- 大学生の健康に与える集中総合型健康教育の介入効果に関する研究
- トランポリン競技における予備ジャンプと競技成績との関連
- 温泉による運動器疾患の予防効果に関するコホート研究のシステマティック・レビュー
- 施設入居高齢者に対する運動指導介入による身体機能の経年的変化
- 介護職員に対する腰痛予防の為の介護法指導の検討(産業・労務管理)
- 施設入居高齢者に対する運動指導介入による身体機能の変化(健康増進)
- 総合的な温泉療法の健康増進効果に関する検討
- 温泉利用と生活・運動指導を組み合わせた総合的健康教育の有効性に関する研究
- 中学校野球部員に対する柔軟性向上プログラムの指導効果について
- 大腿骨頚部骨密度と転倒回避能力との関連
- バランス能力からみた転倒予防プログラムにおける身体機能の変化(主題)
- 269 介護老人保健施設における易転落者のスクリーニング基準値について
- 92 「転倒予防教室」参加者の身体特性とその効果
- 09-6-GYM-2 学生トランポリン競技大会で演技を大失敗した選手の特徴 : 質的・量的分析を組み合わせての考察(09.体育方法,一般研究発表抄録)
- 全日本学生トランポリン競技選手権大会におけるクラス分類についての考察
- 097G20113 全日本学生トランポリン競技選手権大会におけるクラス分類についての考察
- 大学女子トランポリン競技選手のボディーイメージ
- 097C04507 トランポリン競技における予備ジャンプと競技成績との関連(体育方法)
- 外国トランポリンチームの強化体制の比較 : ナショナルチームコーチによる回答から
- 大学女子トランポリン競技選手のボディーイメージ
- 介護老人福祉施設における介護職員の職業性腰痛に対する運動・生活指導の介入とその長期効果について(産業・労務管理)
- 小学生の身体特性および生活習慣について
- 中高年女性を対象とした温泉入浴と生活・運動指導による総合的健康教育 : 3ヶ月間と6ヶ月間介入の無作為化比較試験
- 296 バランス能力からみた転倒予防プログラムにおける身体機能の変化(理学療法基礎系21)
- 高齢者の転倒予防への医学的対応
- 139 介護老人福祉施設における介護職員の腰痛に対する運動・生活指導の介入とその効果
- 東京厚生年金病院の「転倒予防教室」における平衡機能検査法の検証 : −転倒との関連に焦点を当てて−
- 地方自治体の温泉保有状況と医療費・介護費との関連--総務省類型に基づく「都市3-0」自治体について
- 328. Maturity Offsetを用いた成長期サッカー選手の成熟度評価と体力要素の変化(加齢・性差,一般口演,第63回日本体力医学会大会)
- 08-25-53A11-05 若年野球選手の上肢・下肢関節可動域について : 障害予防の観点から(08 測定評価,一般研究発表)
- 地域在住高齢者の移動能力・バランス能力とその関連要因について(3.地域における健康・スポーツの実践研究,オーガナイズドセッション,日本体育学会本部企画)
- 第4回大学生・高校生のためのスポーツ医学セミナー
- 健常高齢者の体力特性とその測定方法
- 転倒予防を主眼とした介護予防支援プログラム--実践におけるリスク管理を中心に (特集 介護予防・生活支援事業を見直そう--国別性は反映されているか)
- 転倒予防教室参加前後の高齢者の歩行能力特性の推移について(健康増進)
- 高齢者の転倒予防のための運動 : バランス訓練としての運動あそび
- 095E31505 高齢者の転倒予防 : バランス訓練としての運動あそび
- 加齢に伴う身体諸機能の変化 (特集 高齢者の体力とは?)
- 健脚度測定に参加した地域高齢者の転倒予防自己効力感と移動能力,転倒との関連 : −イラスト版転倒予防自己効力感尺度を利用して−
- 講座 実力グンとUP講座 もう転ばない,転ばせない,高齢者最新転倒予防法(最終回)転倒予防の地域づくり
- 山間農村の住民の運動実践に関する一考察 : 長野県北御牧村の事例
- 中学生のストレッチング実施状況と傷害との関連について
- 新体力テスト
- 健脚度ソフト (必ずできる!高齢者の転倒予防--リスク管理と実践ケアテクニック) -- (ぜひ知っておきたい転倒予防に役立つソフトとハード)
- 特別寄稿 地域における高齢者の転倒・介護予防事業研究会 報告記
- 講座 理学療法における標準(値)(2)移動動作と下肢機能
- 特別寄稿 「地域における高齢者の転倒・介護予防事業研究会」報告記
- 地域づくりへのトレーニング科学の貢献可能性について--長野県東御市での10年の活動から (特集 地域住民の健康寿命延伸に向けた運動推進策)
- 講演 身体教育活動と司書活動とのかかわり (特集 日本病院ライブラリー協会2006年度第2回研修会)
- 転倒予防のスクリーニングと啓発のための地域ぐるみの取り組み (日本骨粗鬆症学会 骨ドック・健診分科会 骨粗鬆症と転倒予防)
- 健脚度を測る (総特集 患者さんが笑顔で退院できるために 転倒・転落・骨折を防ごう!) -- (転倒・転落はなぜ起きるの?)
- 15G31102 児童の生活行動パターンと意識・身体特性との関連
- 20C40902 児童の生活行動パターンと環境 : 都市と地方の比較から
- 遊びを中心とする児童の生活行動パターンと意識との関連 : −都市と地方の比較から−
- 中高年者の運動器疾患に対する水中運動の指導の問題点
- 日帰り温泉施設の利用と健康状態、生活習慣、健康関連QOLとの関連 : 市民及び施設利用者を対象としたアンケート調査の結果から
- 018A00001 地域スポーツ行事の変遷と社会背景との関連について : 長野県北御牧村運動会を事例として
- 地方自治体の温泉保有状況と医療費・介護費との関連 : 総務省類型に基づく「都市III-0」自治体について
- 血清亜鉛値80μg/dLの意味するもの
- 在宅自立高齢者の要介護、重度化、生命予後を予測する最大歩行速度の検討:介護保険制度改革までの5年間の追跡から
- 転倒予防を主眼とした高齢者の体力づくり (特集 高齢者の体力・運動)
- 027E20701 地域スポーツ行事の変遷と社会背景との関連について : 長野県北御牧村スポーツ行事を事例として
- 特別論稿 温水プールを活用した運動あそびのすすめ (特集 温泉・銭湯を活用した健康づくり・地域づくり--保健事業としてどう推進していくか)
- 高齢社会における運動・スポーツ実施の要因 : −長野県の山間農村を事例にして−
- チェックリスト方式による身体活動環境評価の有用性 : 長野県東御市の行政職員による環境評価
- 温泉プールを活用した健康づくり・介護予防事業の実際--長野県北御牧村での取り組みから (特集 温泉・銭湯を活用した健康づくり・地域づくり--保健事業としてどう推進していくか)
- 特別寄稿 「第3回健康・福祉のための高齢者水中運動指導者研究会」報告記 (特集 水中運動関連リポート・セミナー、シンポジウム採録)
- 特別寄稿 第1回高齢者の転倒事故予防のための講習会--理論編〔含 質疑応答〕
- 転倒の病態生理
- 登山の生理
- 寒冷下での運動の生理
- 減量を目的とした運動の生理
- 長野県東御市における心の健康に関する実態調査
- 活動報告:地域で取り組む心の健康づくり
- 転倒恐怖者の移動能力と生活状況に関する研究
- 転倒防止のための運動指導 (特集 福祉施設などにおける運動指導)
- 農村地域における健康と運動に関する意識・生活習慣の実態に関する研究―長野県北御牧村を事例にして― : -長野県北御牧村を事例にして-
- 在宅高齢者における身体活動状況と医療費との関連について
- 自治体の介護予防の取り組みを評価する指標について
- 地方自治体の温泉保有状況と医療費・介護費との関連:総務省類型に基づく「都市III-0」自治体について