浅側頭動脈カニュレーション時, リドカインをカニューレから誤注した結果, 発生した局所麻酔中毒の一症例
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概要
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われわれは, 鎮静法下で浅側頭動脈カニュレーションおよび舌部分切除を行った症例で, 術中リドカインを誤注した結果, 発生した急性局麻中毒を経験したので報告する.この急性リドカイン中毒の発生原因を究明するため, 術後, 造影撮影を行い, カニューレ先端の位置を確認した.その結果, カニューレ先端が, 予想よりも深く, 総頸動脈内に位置していることが判明した.一般歯科, 口腔顔面領域における局所麻酔薬の使用は, 他領域に比べ急性中毒を起こす危険性が高いため, リドカインの正しい使用法を確認し注意を喚起する意味で報告した
著者
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岡 秀一郎
昭和大学歯学部歯科麻酔科
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吉村 節
昭和大学歯学部歯科麻酔科
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五島 衣子
昭和大学歯学部OSCE小委員会
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井汲 周治
昭和大学歯学部歯科麻酔科
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久野 斉俊
昭和大学歯学部歯科麻酔科
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西村 紳二郎
昭和大学歯学部歯科麻酔科
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