架橋ポリウレタンゴムの劣化挙動とケモレオロジーとの相関性
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概要
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ケモレオロジーは架橋ゴムの劣化挙動, 特に最近の鋭敏な分析機器をもってしても検知できないような初期段階の劣化を追跡するのに卓越した手段であることは, 今まで述べてきたとおりである.しかしながら, 現実の架橋高分子劣化の場合, 現在までにケモレオロジー的研究で多く取扱われている例は, 主鎖分子切断の場合であり, 理論面でも実験面でも豊富なデータが得られ今日に至っている. しかしながら, 本研究報告で採り挙げる架橋点切断に関しては, 理論は先行しているが実験例は非常に少ない. 我々はポリウレタン加硫物の架橋点, アロファネート結合が脂肪族アミンにより低温切断する事実に着目し, ポリウレタン加硫物をN2気流中 (383, 393, 403Kの各温度), 及びn-ブチルアミンのDMSO溶液中 (298,303, 308Kの各温度) にそれぞれ放置し, 得られた化学緩和曲線を Tobolsky による切断機構解明法, 赤外線スペクトル法, 膨潤法などの併用により架橋点切断機構を解明した.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
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