L-テアニンとD-グルコースの焙焼によって生成する揮発性成分
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概要
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茶の主要アミノ化合物であるL-テアニンと, D-グルコースの焙焼によって生成する揮発性成分をGC-MS法によって検索するとともに,主要未知成分をガスクロマトグラフィーで分取し, NMRスペクトルを測定し化学構造を検討した. その結果,主要生成物として, 1-ethyl-3, 4-dehydropyrrolidone (2)を同定するとともに, 5種のピロール類, 3種のピラジン類, 4種のフラン化合物を同定した.また, 1-ethyl-3, 4-dehydropyrrolidone (2)の生成経路として, L-テアニンがストレッカー分解し,環化,脱水して生成する経路を推定した. この研究を行うに当り終始ご指導を賜わった東京大学農学部加藤博通教授,静岡大学農学部伊奈和夫助教授,ならびにNMRスペクトルの解析をしていただいたお茶の水女子大学家政学部小林彰夫助教授に深く感謝いたします.なお,本研究の大要は昭和53年度日本農芸化学会大会で報告した.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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