2成分系の呈味相互作用に関する心理物理学的モデル
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概要
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同質の味を呈する2成分系の呈味力(マグニチュード推定値)と2成分系における各成分の濃度との関係を心理物理学的関数として表現すべく,仮説的濃度という概念を導入し,この仮説的濃度に対して形式的にベキ法則が成立すると仮定し,その関数の形から相加性,相乗性に関するモデルを次のように定義した. Model-1:R=α(Uκ+βVλ)ω……相加モデル Model-2:R=α(Uκ+βVλ+γUμVυ)ω…… 相乗モデルここにRは呈味力のマグニチュード推定値, UとVは混合する2成分の濃度(%)であり, α, β, κ, λ, ω, α, β, γ κ, λ, μ, ν, ωは正の定数である. 果糖-ブドウ糖,蔗糖-アスパルテームおよび塩化ナトリウム-塩化カリウムの2成分系の呈味力をマグニチュード推定法で測定し,これらの呈味相互作用を検討したところ,いずれの2成分系の呈味力もModel-1の相加モデルで十分によく説明することができた. Model-1とこれまでに提案されてきた相加性に関するモデルとの比較を行いModel-1の特徴を論じた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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