消化器回虫症の臨床的検討
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概要
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回虫症は稀な疾患となりつつあるが,検便虫卵陰性にも拘らず,X線検査にて虫体が確認された症例を経験したので報告する.対象は胆道迷入例4例,腸管寄生例5例の計9例で,腹痛,悪心などで受診しているが,1例を除いて便虫卵陰性で,この時点での診断は不可能である.胆道迷入例ではERCP, PTCの直接造影で発見され,1例は明らかな黄疸がみられたが,程度も軽く,本症の特徴ともいえる.腸管寄生例では全てバリウム検査で発見された.以上,消化器回虫症は検査法の進歩のみならず社会情勢の変化とともに最近では増加する傾向がみられるので,消化器症状を訴える場合には常に本疾患の存在を念頭に置いて検索を進めるべきであると考える.
著者
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中沢 三郎
名古屋大学医学部第二内科
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内藤 靖夫
名古屋大学 第2内科
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市川 朝洋
名古屋大学第2学科
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塚本 純久
名古屋大学
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川口 新平
名古屋大学第2内科
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服部 外志之
山下病院
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佐野 博
名古屋大学医学部第2内科
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相地 正文
名古屋大学医学部第2内科
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鈴木 洋介
名古屋大学医学部第2内科
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浅井 俊夫
名古屋大学医学部第2内科
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安座 間聡
名古屋大学医学部第2内科
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可知 常昭
名古屋大学医学部第2内科
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梶川 学
名古屋大学医学部第2内科
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芳野 純治
名古屋大学医学部第2内科
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鬼塚 俊夫
名古屋大学第2内科
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木本 英三
名古屋大学医学部内科学第2講座
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木下 治
名古屋大学医学部第2内科
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種田 孝
名古屋大学医学部第2内科
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川口 新平
名古屋大学医学部第2内科
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中沢 三郎
名古屋大学医学部第2内科
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鬼塚 俊夫
名古屋大学医学部第2内科
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芳野 純治
名古屋大学医学部内科学第2講座
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