フェロシアンイオンによる銅(II)イオンの連続電量滴定法 : 連続電量滴定法の研究(第6報)
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概要
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Cu<SUP>2+</SUP>はFe(CN)<SUB>6</SUB><SUP>4-</SUP>と反応して難溶性化合物を生ずる.K<SUB>3</SUB>[Fe(CN)<SUB>6</SUB>]の水溶液を電解還元して定量的にFe(CN)<SUB>6</SUB><SUP>4-</SUP>を生成させ,このFe(CN)<SUB>6</SUB><SUP>4-</SUP>で50ppm以下の希薄なCu<SUP>2+</SUP>溶液の連続定量をおこなった.まず求めた滴定曲線から,pH2に調整した約0.1<I>M</I>K<SUB>3</SUB>[Fe(CN)<SUB>6</SUB>]水溶液を使用するのがよいことがわかり,約0.01<I>N</I>硫酸酸性として用いた.測定の結果,Cu<SUP>2+</SUP>濃度・電解電流間に良好な直線関係が得られた.<BR>なお,Cu<SUP>2+</SUP>とFe(CN)<SUB>6</SUB><SUP>4-</SUP>とが反応してCu<SUP>2+</SUP>[Fe(CN)<SUB>6</SUB>]が生成するとされているが,電解電流測定値とCu2+濃度との関係を検討したところ,K<SUB>2</SUB>Cu[Fe(CN)<SUB>6</SUB>]・Cu<SUB>2</SUB>[Fe(CN)<SUB>6</SUB>]なる化学式の化合物が生ずることが推定された.これは反応で生ずる沈殿中にカリウムが存在することが確認されたことからも裏付けられる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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