タンニン酸による鉄属およびチタン属の完全沈殿pH範囲
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概要
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鉄属およびチタン属のタンニン酸による沈殿の完全沈殿pH範囲を求め,Fe<SUP>2+</SUP>4.6〜7.8,Fe<SUP>3+</SUP>4.5〜10.6,Co<SUP>2+</SUP>8.3〜9.3,Ni<SUP>2+</SUP>7.5〜9.0,Mn<SUP>2+</SUP>,8.3〜10.3,この完全沈殿pHの差を利用し,Fe<SUP>3+</SUP>-Mn<SUP>2+</SUP>,Fe<SUP>3+</SUP>-Co<SUP>2+</SUP>Fe<SUP>3+</SUP>-Ni<SUP>2+</SUP>の分離をまたEDTAの添加によってFe<SUP>2+</SUP>Fe<SUP>3+</SUP>のタンニン酸による分離定量をおこなった.チタン属な塩化アンモニウムを緩衝剤に用いた場合,Ti<SUP>4+</SUP>2.0〜9.5,Zr<SUP>4+</SUP>2.0〜10.4,Hf<SUP>4+</SUP>4.5〜9.6,Th<SUP>4+</SUP>3.9〜9.1のpH範囲で完全沈殿する.これにクエン酸を加えたものはTi<SUP>4+</SUP>5.0〜8.8,Zr<SUP>4+</SUP>6.1〜10.4,Hf<SUP>4+</SUP>6.2〜11.2,Th<SUP>4+</SUP>7.9〜10.1となり,酸性フッ化アンモニウムを加えたものはTi<SUP>4+</SUP>8.5〜9.8,Zr<SUP>4+</SUP>7.4〜11.4,Hf<SUP>4+</SUP>7.3〜10.2,Th<SUP>4+</SUP>8.2〜9.4のpH範囲で定量的に沈殿することが認められた.これらタンニン酸による沈殿の過酸化水素に対する溶解性を利用し,Ti<SUP>4+</SUP>-Zr<SUP>4+</SUP>,Ti<SUP>4+</SUP>-Hf<SUP>4+</SUP>,Ti<SUP>4+</SUP>-Th<SUP>4+</SUP>の分離定量をおこなった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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