空気-アセチレン炎によるアルミニウムの原子吸光定量時含窒素化合物の増感効果

概要

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空気-アセチレンフレームを用いるフレーム原子吸光分析においてアルミニウムの定量を行う場合,耐火性酸化物生成のために,非常に感度が低い.そこで,高温の酸化二窒素-アセチレンフレームが多用される.しかし,空気-アセチレンフレームを使用する場合に,試料に含窒素化合物を添加すると感度が増大することを発見したので検討した.添加する含窒素化合物としては,有機アミン類(トリエタノールアミン,トリエチルアミンなど),アンモニウム塩(酢酸アンモニウム,塩化アンモニウム),及び複素環状含窒素化合物(オキシン,ピリジンなど)を用いた.その結果,有機アミン類を添加したときが最も効果的であった.その中でも脂肪族アミンのほうが芳香族アミンよりも,又3級アミンのほうが1級アミンよりも増感効果が大きかった.又,DMF溶液とするだけでも水溶液の約4倍に増感した.特に0.7N塩酸溶液にトリエタノールアミンを0.3M添加した場合,無添加の場合と比較して約10倍の増感が見られた.
社団法人日本分析化学会の論文
1980-02-05