五塩化アンチモンを標準液とするチタン,鉄,スズの定量 : 非水溶媒中の液状アマルガム法(第1報)
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概要
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チタン,鉄およびスズの塩化物のエチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)溶液を常法により液状アマルガムで還元し,酸化標準液として五塩化アンチモンのメチルセロソルブ溶液をもって滴定を行なう定量法を検討した.重液としては,すべて四塩化炭素を用い,アマルガムは液状亜鉛アマルガムを用いた。チタンについては通常の酸溶液ではチタン(III)の紫色になるが,メチルセロソルブ中では最終的に暗黄色となる.しかし,還元原子価は酸溶液と同様チタン(III)でチタン塩化物錯イオン種の形の相違か,あるいはメチルセロソルブとの結合体によるものと思われる.サフラニンTを指示薬として五塩化アソチモソにより滴定を行なうと,終点で青色からピソク色に変色した.鉄はチタンと同様に亜鉛アマルガムで還元し,コンゴーレッドを指示薬とすると終点で赤色から緑色に変色した.スズはメチルオレンジを指示薬にすると黄色から赤紫色となり変色が明りょうであった.<BR>三者とも塩化物の塩酸溶液をエーテルで抽出した場合にも,大量のメチルセロソルブを添加して,液状亜鉛アマルガムで還元し,五塩化アソチモン標準液で酸化定量ができた.また,各溶液の安定性を光吸収および電導度の面より検討した.
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