非水溶媒中におけるスズ(IV)およびアンチモン(III・V)とクロラニル酸との錯体
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概要
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塩化第二スズおよび五塩化アンチモンとクロラニル酸(2,5-ジクロロ-3,6-ジハイドロオキシ-<I>p</I>-ベンゾキノン)とを非水溶液中において反応させ,生成する錯体の組成決定ならびに諸性質について検討し,導電率滴定および光度法により当量関係を求め,水溶液中における反応と比較検討した.スズについては溶媒としてメチルアルコールおよびエーテル,アンチモンの場合はメチルアルコールを使用した.スズ(IV)はエーテル中でクロラニル酸と緑色の錯体を生成し,ロ過分離できるが,メチルアルコール中では錯体が取り出せないため,導電率滴定および光度法により結合比を求め,エーテル中において製造したスズ(IV)-クロラニル酸錯体の分析結果とから,スズ(IV)とクロラニル酸は1:1で反応し,錯体の組成はC<SUB>6</SUB>O<SUB>4</SUB>SnCl<SUB>4</SUB>であると推定した.また,アンチモン(III・V)もメチルアルコール中では錯体を取り出せないが,スズと同様にクロラニル酸と1:1で反応することを認めた.またエーテル,メチルイソブチルケトンにより錯体の抽出を行ない抽出率を検討した.
著者
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