クルクミン-シュウ酸試薬によるホウ素の吸光定量に及ぼす共存物の影響 : 微量ホウ素の吸光定量法の研究(第2報)
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概要
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前報に続いて,クルクミンーシュウ酸試薬によるホウ素の発色に際して共存する可能性のある酸,塩,有機物などによる妨害,発色物をとかすに用いるエタノールの濃度が溶液の色の濃さと安定度に及ぼす影響,塩化ナトリウムまたは塩化カルシウムの共存による検量線の変化などを詳しく調べた.これらの結果を基にして,0.05〜2.50μgのホウ素を精度よく,すなわち,ホウ素1μg以上の場合に3%以下の標準偏差で定量する方法を次のようにした.塩化カルシウム1.00m.eq.を加え,2〜4m<I>l</I>にうすめたホウ素溶液を,白金蒸発ざら中で,前報にのべたようにして発色させる.発色物を正確に20m<I>l</I>の95%エタノールにとかし,遠心分離したのち,上ずみ液の吸光度を2時間以内に95%エタノールを対照にして1cm吸収セルで測る。ホウ酸メチル蒸留法で分離したホウ素溶液は,水酸化カルシウムでアルカリ性にし,蒸発乾固して共存するメタノールを追出したのち,1<I>N</I>塩酸約1m<I>l</I>を含む2〜4m<I>l</I>の水にとかしてから発色に用いる.なお,市販クルクミンの再結晶による精製についてものべた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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