全身性エリテマトーデスの経過中に発症した副腎皮質癌の1例
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概要
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全身性エリテマトーデス(SLE)の経過中に,機能性副腎皮質癌を発症した1例を経験したので報告する.症例は41才,女性.昭和56年6月, SLEと診断されステロイド療法を受けていたが, 2年5カ月後に高血圧の精査のため施行した腹部超音波, CT検査にて左副腎部に径4cmの腫瘤を認めた.内分泌学的にはmixed syndromeを呈し,術後の組織学的検索の結果は副腎皮質癌であつた.患者は術後約1年で再発のため死亡した. SLEにはリンパ網内系腫瘍の合併が多く,副腎皮質癌の合併は極めてまれと考えられるが,自己免疫疾患の患者に対しては,種々の悪性腫瘍の発生を念頭におき慎重に経過観察する必要があると思われた.
著者
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勝島 慎二
大阪逓信病院第1内科
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猪熊 哲朗
大阪逓信病院第1内科
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川口 義夫
大阪逓信病院内科
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大本 潤子
大阪逓信病院第1内科
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日高 昭斉
大阪逓信病院第一内科
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松田 かおる
大阪逓信病院第一内科
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勝島 慎二
大阪逓信病院第一内科
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本田 豊彦
京都大学医学部放射線科・核医学科
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徳田 康孝
大阪逓信病院第一内科
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谷口 敏雄
大阪逓信病院第1内科
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大西 良男
大阪逓信病院第一内科
-
本田 豊彦
京都大学医学部放射線科, 核医学科
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