ルポイド肝炎に肝細胞癌を併発した1例
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概要
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ルポイド肝炎の診断後,7年余を経て肝細胞癌を併発した1例を報告した.症例は60歳の主婦で,1976年,偶然の機会に肝機能障害を指摘され,1978年,四肢関節痛,上下肢浮腫,黄疸ならびに腹水を来たし,当科に入院した.当時,γ-globulin (γ-glb) 5.0g/dl, IgG 6,350 mg/dl, LE cell,抗核抗体および抗DNA抗体が陽性で,ルポイド肝炎と診断された.約2年間,ステロイドを投与され,症状は軽快し,1979年10月の腹腔鏡検査では,肉眼的に結節肝,組織学的に慢性活動性肝炎であった.1985年10月,AFP高値および各種画像診断により,肝細胞癌の合併が明らかとなったが,1986年3月,腹腔内大量出血により死亡した.かかる症例は極めて稀と思われ報告する.
著者
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藤山 重俊
熊本大学第3内科
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大石 誠一
熊本大学第三内科
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相良 勝郎
熊本大学第3内科
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佐藤 辰男
熊本大学第3内科
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有馬 省哉
熊本大学第3内科
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吉田 健
熊本大学第3内科
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橋口 治
熊本大学第3内科
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木村 俊一
熊本大学第3内科
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大石 誠一
熊本大学第3内科
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