リハビリテーションの諸問題 : 第4報 12年間の草津町の通所リハ, 訪問リハ, 在宅リハの現状と課題
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概要
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1988-1999年の12年間に群馬大学草津分院リハビリテーション部が行った地域リハビリテーションを受けた患者64例について, 年齢, 疾患名, 訓練期間, 介護者, 家族数, 転帰を検討した.草津町保健センターでの集団訓練 (通所リハ) は月5回実施され, 利用者は45人であった.年齢は70歳台が多く, 疾患別では脳疾患が最多 (38%) で, 平均利用者数は6.1人/日であった.介護者は女性が81%を占め, 家族数は1, 2人が多かった.転帰は不変が多かったが, 中断者は少なかった.訪問リハビリテーション・在宅リハビリテーションは月1回実施され, 利用者は19例で, 平均利用者数は2.5人/日であった.転帰は入院や死亡による中止が多かった.寝たきりを作る最大の要因は動機付けがないことであるが, 通所リハビリテーションは社会参加の機会提供として機能し, 障害者に「生きがい」という強力な動機付けを与えていると思われた.介護保険制度では郡部に参入してくる事業者は稀であり, 従来の福祉事業で対応せざるを得ない.また同制度は「介護優先」となりやすいので, 長期的にみれば「自立重視」の医療機関によるリハビリテーションも重要であると考えられた.
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