水平研磨痕をもつ粗面上における滴状および膜状凝縮
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概要
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耐水研磨紙により水平方向に粗さを付けた数種の伝熱面を用い凝縮実験を行い, 広範な過冷度Δ<I>t</I>に対し熱流束とΔ<I>t</I>の関係を求めた.<BR>観察によれば, Δ<I>t</I>の小さな領域では, 粗面上においても典型的な滴状凝縮を示すが, 滴の形状は平滑面に比べ偏平であり, 流下滴もまた瞬時停止したり, 水平方向への振れを伴って落下するなど不規則な挙動を示す.<BR>一方, 実験結果によれば, Δ<I>t</I>の小さな領域での熱流束および滴の流下頻度は, 粗さの増加とともに流下滴に対する流動抵抗が増加するため減少する傾向が見られる.また, Δ<I>t</I>の増加とともに滴状凝縮は滴状と膜状が混在する遷移凝縮さらには膜状凝縮へと移行するが, 粗面上では面の性質が濡れやすく, また滴の流下抵抗が増加するなどの理由から, この移行は平滑面に比べ比較的簡単に起きる.一方, 熱流束について見ると, Δ<I>t</I>を増加させ膜状凝縮へ至る経路と, 膜状凝縮の状態からΔ<I>t</I>を減少させ滴状凝縮に至る経路は異なり, 一種の履歴現象を示す.
著者
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大谷 茂盛
東北大学工学部
-
泉 正明
岩手大学工学部
-
山川 紀夫
岩手大学工学部
-
新村 利治
サンデン (株)
-
磯部 佳明
昭和電工 (株)
-
Westwater James
University of Illinois
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