グロー放電アモルファス・シリコンの反射率と吸収係数
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概要
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GDa-Siについて今回行なった実験の結果をまとめると次のようである.<BR>GDa-Siの反射率スペクトル<I>R</I> (<I>E</I>) は非常に単調で幅の広いピークを示す.そして, 基板温度<I>T</I><SUB>s</SUB>とアニール温度7毛が高く, 成長速度0が小さい試料ほど概して反射率が大きい.反射率のピーク位置<I>E</I><SUB>p</SUB>は成長速度0が小さいほど高エネルギー側に存在する.<BR>GD a-Siでは, 一般に<I>T</I><SUB>s</SUB>と<I>T</I><SUB>s</SUB>が高いほど, 吸収端付近の吸収係数α (<I>E</I>) が大きく, 吸収端<I>E</I><SUB>0</SUB>は低エネルギー側に存在する.また, アニールの過程で試料は一旦少し膨張し, その後かなり収縮する.<BR>以上の実験結果より, GDa-Siの性質と構造をつぎのようにまとめることができる.<BR><I>T</I><SUB>s</SUB>が低く, υの大きな試料は多量の水素を含んでいる.すなわち, 目の粗いSiとHの合金のような構造をしている.逆に, <I>T</I><SUB>s</SUB>が高く, υの小さな試料は, 含まれる水素の量が少ない, 高密度で結合力の大きなa-Si構造をしている.<BR><I>T</I><SUB>s</SUB>の低い条件で作成されたGDa-Siをアニールすると, 含まれている水素が試料外に噴出する.しかし同時に構造の再配列が起こって, 水素の噴出にともなって出来たボイド等の欠陥のほとんどが消滅する.したがって, 試料は網目構造をした理想的なa-Siに近づく.さらにアニールすることにより, 試料は最終的に結晶化する.
- 日本真空協会の論文
著者
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嶋川 晃一
岐阜大学工学部
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仁田 昌二
岐阜大学工学部
-
遠藤 民生
岐阜大学工学部電気工学科
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伊藤 進
岐阜大学工学部電気工学科
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嶋川 晃一
岐阜大学工学部電気工学科
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仁田 昌二
岐阜大学工学部電気工学科
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