多孔質Vycorガラスによるベンゼンと窒素の透過分離
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概要
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外径17mm, 長さ50mm, 厚さ1.4mmの多孔質Vycorガラスの外側にベンゼン-窒素の混合気体を送り, 内側へ透過させた.取出側の流れが混合拡散を伴うピストン流であると考えることにより, ベンゼンの透過係数のバラツキを小さくすることができた.透過係数にアレニウス型の温度依存性を考え, 測定温度における飽和蒸気圧で無次元化した供給側と取出し側の平均分圧に対してプロットすると一本の線で表すことができた.窒素の透過係数は無次元化した供給側のベンゼン分圧で整理することができ, 無次元ベンゼン蒸気圧が0.4程度 (毛管凝縮蒸気圧に相当する) までは岡崎らの式でその挙動を表すことができたが, それ以上では毛管凝縮による細孔の閉塞のため透過係数の低下が著しかった.この部分の挙動を毛管凝縮量と関係づけるモデルを作ったところ実測との一致は良かった.この結果, ベンゼンと窒素の分離係数として10ないし3000という大きな値が得られた.表面拡散係数についての整理も行った.
- 社団法人 化学工学会の論文
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