液相におけるパラジウム触媒によるベンゼンのアセトキシ化反応
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概要
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Pd (OAc) <SUB>2</SUB>-KNO<SUB>3</SUB>系を触媒とする, 酢酸中におけるベンゼンのアセトキシ化反応を密閉系で行った.本反応において, フェニルアセテートが主生成物として得られ, 副生成物としてニトロベンゼンが生成した.反応の選択性はベンゼン濃度およびPd (OAc) <SUB>2</SUB>の添加量に強く依存することがわかった.これらの生成物の生成速度は, ベンゼン濃度およびPd (OAc) <SUB>2</SUB>の濃度に依存し, KNO<SUB>3</SUB>の濃度によらないことがわかった.一方, 最大収量はPd (OAc) <SUB>2</SUB>濃度によらず, ベンゼン濃度およびKNO<SUB>3</SUB>の添加量にのみ依存した.さらに, 反応速度を定量的に解析し, 速度式を求めた.得られたみかけの活性化エネルギーは, フェニルアセテートとニトロベンゼンについて, それぞれ129kJ/molおよび140kJ/molであった.また, ベンゼン濃度を一定にした場合の生成物の最大収率と触媒濃度の関係は, 得られた実験式によって表された.実験範囲で得られたフェニルアセテートのPdモルあたりの最大収率は約32であった.
- 社団法人 化学工学会の論文
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