養殖ウナギの赤点病に関する研究―II : 原因菌 Pseudomonas anguilliseptica の病原性について
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概要
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現場で観察された赤点病の特徴,すなわちヨーロッパウナギに発生しにくく,ニホンウナギに発生するが,水温27℃以上になると治まるという現象を実験的に確認した。 1)Ps.anguillisepticaを魚体重100g当り0.1〜2mg筋肉内接種した時のニホンウナギの死亡率は100%であったのに対しヨーロッパウナギのそれは71%であり,両魚種の本菌に対する感受性に差があることが確認された。 2)数種の淡水魚に対し接種実験をした結果,コイ,フナおよびキンギョは本菌に対する感受性が低く,アユ,ドジョウおよびブルーギルは比較的高い感受性を有することがわかった。マウスに対する病原性は認められなかった。 3) いろいろな水温の下でニホンウナギに接種実験を行なったところ,20℃および25℃下では100%の魚が死亡したのに対し,27℃および29℃下ではほとんどの魚が死亡しなかった。また血中生菌数の変化をみても,20℃の場合は時間とともに接種菌が増加したのに27℃の場合は減少した。
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