ラット血漿尿酸値におよぼす数種薬物の影響 ―Catecholaminesとβ-遮断薬の作用―
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概要
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無処置ラットおよびoxonate前処置ラットの血漿尿酸値におよぼすcatecholamiaesの影響について検討した.ラットの血漿尿酸値とアラントイン値は,epincphrine,phenylephrineおよびisoproterenolの静脈内投与で上昇した.norepinephrine投与では極く弱い上昇が見られた.両値上昇作用の強さはepinephrine>isoproterenol>phenylephrine>norepinephrineであった.また,各種β作用薬の尿酸値上昇作用の強さはisoproterenol≈salbutamol≈trimetoquinol>terbutalineであり,アラントイン値上昇作用の強さはisoprotcrenol≈salbutamol ?? trimetoquinol>terbutalineであった.oxonate前処置ラットにおいても,これらのβ作用薬50μg/kg静脈内投与による血漿尿酸値上昇作用の強さはisoproterenol≈salbutamol≈trimetoquinol>terbutalineであることが認められ,その作用はpropranolol 2.0mg/kg静脈内投与で完全に遮断された.さらに,oxonate前処置ラットにおいてisoproterenol 50μg/kg静脈内投与で見られた血漿尿酸値上昇作用はatenolol 1.0mg/kg併用では全く遮断されず,butoxamine 1.0mg/kg併用で有意に遮断された.以上の成績から,catecholaminesの血漿尿酸値上昇作用は,主としてβ<SUB>2</SUB>受容体を介するものであることが示唆された.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
著者
-
杉野 陽子
北里大学薬学部臨床薬学研究センター病態解析部門
-
片桐 鎮夫
北里大学薬学部
-
鹿児島 正豊
北里大学薬学部臨床薬理
-
鹿児島 正豐
北里大学薬学部分子薬理学教室
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片桐 鎮夫
北里大学薬学部臨床薬理学教室
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杉野 陽子
北里大学薬学部臨床薬理学教室
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