黒毛和種去勢牛における生体測定値と枝肉構成の関係
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概要
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黒毛和種去勢牛31頭(月齢19.3から29.1,体重545kgから656kg)を用いて,月齢,体重および12部位の体尺測定値と,屠殺解体後の赤肉,脂肪並びに骨の重量との関係および,それを求める推定式について検討した.赤肉量は胸囲と最も相関が高かった.胸囲,管囲,体長,腹囲を説明変数とした赤肉量の推定式の寄与率は76%であった.脂肪量は月齢と最も相関が高かった.月齢,体重,十字部高,管囲を用いた脂肪量の推定式の寄与率は78%であった.骨量は,体高あるいは管囲と相関が高かった.しかし,体高,管囲を用いた骨量の推定式の寄与率は,46%であった.得られた3つの推定式から,骨量と最も単相関の高い管囲が大きいことは,枝肉中の骨量増大だけを意味するのではなく,より大きな赤肉量の増大と脂肪量の減少を示すものであり,赤肉生産に関して優れていることを示すと考えられた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
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三橋 忠由
農林水産省家畜改良センター
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三橋 忠由
農業生物資源研究所
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三津本 充
農林水産省中国農業試験場畜産部
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山下 良弘
農林水産省畜産試験場
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小沢 忍
農林水産省中国農業試験場畜産部
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山下 良弘
農林水産省中国農業試験場
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三橋 忠由
農林水産省中国農業試験場
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小沢 忍
農林水産省中国農業試験場
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三津本 充
農林水産省中国農業試験場
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