黒毛和種去勢牛における胸腰最長筋の理化学的性状に及ぼす月齢と体重の影響

概要

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胸腰最長筋の理化学的性状に及ぼす月齢と体重の影響について,黒毛和種去勢牛10頭を用いて切断部位別に調べた.脂肪交雑評点は切断面間で有意な差がなかったが,生後26か月齢以上で生体重500kg以上の群(平均29.3±2.6か月,560.8±22.6kg;L群,5頭)の評点は,生後26か月齢未満で生体重500kg未満の群(平均23.5±1.0か月,446.2±28.4kg;S群,5頭)より,やや高かった.ロース芯面積は,S群およびL群ともに第12〜13胸椎間で最大値を示した.ロース芯面積および肉色(L, a, b, b/a, √a2+b2)は,両群間をこ有意な差がなかった.胸腰最長筋の重量は両群ともに第4〜5胸椎ブロックから第11〜12胸椎ブロックにかけて増加した.pHは両群ともに前方の部位が高く,後方ほど低い,有意な傾向認められたが,両群間には有意な差がなかった.加熱損失はブロック間および両群間に有意な差がねった.剪断力価は両群とも第4〜5腰椎ブロックで高ったが,群間には差がなかった.水分含量は両群と唾6胸機ブロックで低く,第11〜12胸椎ブロックで高いを示したのに対し,粗脂肪含量は全く逆の傾向を示しL群ではS群に比べて水分含量は低く,粗脂肪含量高いことから,肥育が進むにつれて脂肪が水分に取っ代わると思われる.
社団法人日本畜産学会の論文