梅山豚のミトコンドリア呼吸鎖酵素活性
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概要
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梅山豚の肝臓から得たミトコンドリアの呼吸鎖酵素活性をランドレース,大ヨークシャー,デュロックのものと90kg時に比較した.コハク酸チトクロムc還元酵素(複合体II, III),チトクロムc酸化酵素(複合体IV),NADHからO2までの呼吸鎖全体を測定するNADH酸化酵素に品種差は見られなかったが,NADH-フェリシアナイド還元酵素(複合体I)で梅山豚は他の品種より17-24%低い活性を示した.梅山豚は他の品種より明らかに90kgに達する日齢が遅いが,NADH-フェリシアナイド還元酵素の活性に加齢に伴う変化は観察されなかった.複合体Iはその7個のサブユニットがミトコンドリアDNAによりコードされ,梅山豚のミトコンドリアDNAの制限酵素切断型がヨーロッパの品種と異なるため,梅山豚と他の品種間で観察されたNADH-フェリシアナイド還元酵素の差がミトコンドリアDNAの変異と関連している可能性がある.我々は現在,この酵素活性の遺伝様式を調査中である.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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