ブロイラーのヘマトクリット値および血漿蛋白質画分の容積に及ぼす採血時間および飼料蛋白質水準の影響

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血漿遊離アミノ酸濃度はアミノ酸要求量を求める指標として有効であり,動物のアミノ酸の栄養状態を判断する指標ともなりうる可能性がある.アミノ酸を測定するには前処理として,まず血漿と血球画分を遠心分離する.次に分離された血漿画分の除蛋白をする.したがって,血球および血漿蛋白質の量が血漿遊離アミノ酸濃度に影響を及ぼす可能性が考えられる.本研究では,採血時間および飼料中の蛋白質含量がヘマトクリット値と血漿中の蛋白質沈澱画分の体積に及ぼす影響を調べた.ME 3,200kcal/kgで蛋白質が15.51,16.89,18.26%の3種の飼料を17日齢から27日齢まで給与したブロイラー雌雛各区4羽から,5,8,12,16,20:00に採血し,ヘマトクリット値を測定した.その後血漿を遠沈分離し,同量のスルフォサリチル酸溶液を加え,撹拌後,蛋白質沈澱画分の容積をヘマトクリット値と同じ方法で測定した.ヘマトクリット値は採血時間および飼料蛋白質水準の影響を受けず,29.4〜31.3の範囲にとどまった.蛋白質沈澱画分は6.2〜7.0の範囲で変動したが,この変動の幅は上澄画分に比べて小さかった.これらのことから,この両者の値の変動はブロイラーの血漿遊離アミノ酸の増減を論ずるときに無視しても良いことが示唆された.
社団法人日本畜産学会の論文

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